ランドセルの種類は、どんどん多様化しており、値段も10,000円程度の安価なものから100,000円を超えるような高級品までさまざまです。
初めてランドセルを購入する場合、いくらくらいのランドセルを購入すればいいのか迷ってしまう人も多いかもしれません。また、値段によってどのような違いがあるのか、具体的に知りたいと思う人もいるはずです。
そこでこの記事では、ランドセルの購入金額の相場や、価格帯ごとの違いなどについて詳しくまとめています。これからランドセルの購入を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
2024年のランドセル購入金額平均は59,138円

ランドセル工業会の報告によると、2024年度のランドセル平均購入価格は59,138円でした。
一般的にランドセルの相場価格は50,000~60,000円と言われているため、2024年度もその中に収まったといえるでしょう。
ランドセルを購入した人の半数以上が50,000円以上のランドセルを選んでおり、65,000円以上のランドセルを選んだ人が37.6%ともっとも多かったです。
人気の価格帯のランドセルは、デザインがいいだけでなく、耐久性や機能性にも優れていることが多いため、すぐに売り切れてしまうことも多いです。
ランドセルの購入価格が上がっている理由
ランドセルの平均購入価格は年々、上昇してきています。
2018年 | 51,300円 |
2019年 | 52,300円 |
2020年 | 53,600円 |
2021年 | 55,339円 |
2022年 | 56,425円 |
2023年 | 58,524円 |
2024年 | 59,138円 |
ランドセルの平均購入価格が上がってきている理由として、以下のような内容が考えられます。
- サイズの大型化や原材料の高騰
- 少子化や共働き家庭の増加により、1人の子どもに使えるお金が増えた
- 細部までデザインや装飾にこだわったランドセルの増加
- 祖父母が入学祝いとして高価格帯のランドセルをプレゼント
ランドセルは以前よりも大型化しています。脱ゆとり教育で学習指導要領が改訂されたとき、教科書はB5判からA4判へとサイズアップし、ページ数も増えました。
その影響もあり、最近のランドセルはA4フラットファイル対応が基本で、横幅やマチ幅が広い大容量タイプのランドセルが増えてきています。そうしたランドセルの大型化に伴い、価格が上昇していると考えられます。
また、少子化や共働きの家庭が増えたため、1人あたりの子どもかけられる金額が増えてきました。祖父母から入学祝いとしてランドセルが贈られることも多く、できるだけ高品質なランドセルを子どもに買ってあげたいという人が増えてきています。
価格帯別のランドセルの特徴
ランドセルは価格帯により、特徴が変わってきます。
10,000~20,000円台のランドセル
10,000~20,000円台のランドセルは、部品や人件費を抑えるために、海外の工場で作られていることが多いです。また、実店舗を持たないインターネット通販専門のショップでもこうした価格帯でランドセルが販売されています。
非常に安い価格帯でお得なイメージがありますが、耐久性や機能面が十分ではないケースもあります。型落ちで安くなっている場合は、A4フラットファイル対応のサイズかどうかもしっかり確認しておきましょう。
30,000~40,000円台のランドセル
大手メーカーの型落ち品やショールームでの展示現品、プライベートブランドのランドセルなどは、30,000~40,000円台で販売されています。デザインをシンプルにしたり、機能を絞ったりすることで、国内製造でもこの価格で販売が可能です。
素材は基本的に人工皮革ですが、アウトレットスロアなどでは牛革素材のランドセルを見つけられることもあります。
国内生産のものは、ある程度の品質が保たれているため、耐久性にはそれほど問題ありません。購入の際は保証期間などについてもしっかり確認しておきましょう。
50,000~60,000円台のランドセル
ランドセルの平均相場の価格帯です。素材は丈夫な人工皮革や牛革が多く、機能性も充実していることがほとんどです。デザインや色のバリエーションも豊富で、お子さんが好きなデザインを選ぶことができます。
大手メーカーのランドセルはもちろん、デザインや品質にこだわった工房系のメーカーでも、この価格帯でのランドセルも取り扱っています。
70,000~90,000円台のランドセル
70,000~90,000円台のランドセルは、牛革やコードバンを使用した高品質なランドセルが多いです。人工皮革を使っている場合は、通常よりも耐水性・耐傷性に優れたモデルであることが多いです。
凝ったデザインのランドセルも多く、人気ブランドとコラボした商品などもあります。
この価格帯になるとランドセルのオーダーメイドも可能になるため、ほかの人とかぶらない個性的なランドセルがほしい人にもおすすめです。優れた機能性を持つランドセルが多いですが、本革だとお子さんに負担がかからない重さかどうかは確認しておきましょう。
100,000円以上のランドセル
100,000円以上だと、相場よりもかなり価格が高い、高級ランドセルとなります。素材は「革のダイヤモンド」とも呼ばれるコードバンを使用しているものが多くなります。コードバンは希少性が高く、優れた耐傷性となめらかな手触りを兼ね備えています。
工房系メーカーの職人が手作りで製作しているものも多く、生産数が少ないため、販売開始時と同時に完売してしまうランドセルもあります。ほかとは違うプレミア感を重視する人におすすめの価格帯です。
ランドセルの価格を構成する要素
ランドセルの価格を左右するのは、主に素材・機能性・色やデザインの3つです。
ランドセルの価格を構成する要素①素材
ランドセルの素材として使われるのは、人工皮革・牛革・コードバンの3種類が主です。
低価格帯のランドセルは、人工皮革を使ったものがほとんどです。ほかに布製のランドセルも比較的、低価格で購入できます。
相場価格である50,000~60,000円台になると人工皮革のものだけでなく、牛革素材のランドセルも増えてきます。さらに高い価格帯になると、ランドセルの中ではもっとも高級な素材と言われるコードバンが使われるようになります。
ランドセルの価格を構成する要素②機能性
機能性が高いランドセルほど、値段も高くなる傾向にあります。
ランドセルを選ぶ際は、背負いやすさを向上させるために、どのような機能や工夫があるのかチェックしましょう。また、低価格帯のランドセルは型崩れしやすいため、そうした耐久性が十分かどうかもしっかり確認する必要があります。
50,000~60,000円台以上のランドセルならば、十分な機能性を有しているはずです。ただ、本革のランドセルは重量が重くなってしまうため、小さいお子さんに持たせる場合などには注意が必要です。
ランドセルの価格を構成する要素③色・デザイン
低価格帯のランドセルは、シンプルなデザインが多く、色のバリエーションも少ないことがほとんどです。価格が上がるにつれ、色やデザインの種類が増え、選択肢も豊富になってきます。
高級なランドセルになると細かい刺繍が施されていたり、丁寧な手作業で作られていたりと、細部に至るまでこだわって作られていることが多いです。
確認するべきところをしっかり確認し、子どもの好みに合わせたランドセルを選ぶようにしましょう。
価格帯別のおすすめランドセル【男の子編】
価格帯ごとにおすすめのランドセルを紹介します。まずは男の子向けのランドセルです。
3万~4万円台の男の子向けランドセル:フィットちゃんベーシック軽量

フィットちゃんベーシック軽量は、シンプルで飽きのこないデザインが特徴です。雨の日や薄暗い夕方でも車のライトに反射してピカッと光る「安ピカッ」を搭載しているため、安全性が高いです。軽く感じる機能や便利な機能、耐久性を備えたまま、軽量化を実現したモデルです。
- 暗い道でも安全な反射ベルト
- 通気性に優れたエアーフレッシュの背当て
- A4フラットファイルがすっぽり入る収納性
素材 | クラリーノエフ |
重さ | 約1,050g |
カラー | マリン×マリン、クロ×メタル、チェリー×チェリー、ラベンダー×ラベンダー、キャメル×キャメル |
価格 | 46,750円(税込) |
5万~6万円台の男の子向けランドセル:【セイバン】モデルロイヤル クラシック

セイバンのモデルロイヤルクラシックは、誰からも愛されるようなクラシカルなデザインに、しっかり機能を充実させた王道ランドセルです。刺繍などの装飾を抑えたシックなデザインの中に、天使のはねランドセルの基本機能をすべて搭載しています。
- 落ち着きと深みのあるデザイン
- 「天使のはね」や「3D肩ベルト」で軽く背負える
- 荷物がたっぷり入る大満足の収納力
素材 | クラリーノエフ アンジュエールグロス |
重さ | 約1,230g |
カラー | フレンチライラック、シャーベットミント、フォレストグリーン、マリンブルー、ネイビー、ブラック、カーマインレッド、メイプル、ミルクティーベージュ、ヴィンテージピンク、アッシュブルー |
価格 | 62,700円(税込) |
7万~9万円台の男の子向けランドセル:【池田屋】防水牛革プレミアム

牛革のランドセルは高額になることが多いですが、池田屋では、防水牛革プレミアムカラーステッチなど70,000~80,000円台のランドセルを豊富に扱っています。オーソドックスなデザインにステッチでアクセントが入っているので、シンプルで飽きにくいデザインになっています。
- 控えめで上品なツヤと鮮やかな発色
- 一流タンナー(革工場)が手がける上質な牛革
- 牛革ランドセルの中では重量が軽め
素材 | 防水牛革 |
重さ | 約1,300g |
カラー | モカ×ベージュ、コン×オレンジ、クロ×ブルー、クロ×アカ、クロ×ゴールド |
価格 | 74,000円(税込) |
価格帯別のおすすめランドセル【女の子編】
次に女の子向けの価格帯ごとにおすすめのランドセルを紹介します。
3万~4万円台の女の子向けランドセル

はなまるランドセル24は、かるすぽのランドセルタイプで1番軽い970gとなっています。シンプルなデザインでカラーバリエーションも多く、好きな色を自由に選ぶことができます。肩に当たる部分には、クッション性の高いウレタンフォームを内蔵しているため、背負い心地が良好です。
- かるすぽランドセルタイプで1番軽い970g
- 背当てのヘリをカットして軽量化を実現
- 再度の芯材には軽くて剛性の高い素材を採用し6年間使ってもへたらない
素材 | クラリーノエフ |
重さ | 約970g |
カラー | アイボリー,ブラック,ブラック/レッドステッチ,ブラック/グリーンステッチ,ブラック/ロイヤルブルーステッチ,キャメル,ブラウン,モンブラン,パステルピンク,ビビッドピンク,カーマインレッド,ピンクグレー,クリーミーレモン,ミント,カーキ,エバーグリーン,リーフグリーン,サックス,ペールブルー,ロイヤルブルー,マリンブルー,ネイビー/ゴールドステッチ,ラベンダー,スミレ |
価格 | 38,500円(税込) |
5万~6万円台の女の子向けランドセル:【フィットちゃん】パステルガール

フィットちゃんのパステルガールは、パステルカラーにかわいいリボンを散りばめたスイーツのようなランドセルです。ソフトで軽い背負い心地の「楽ッション」タイプなので、クッション性のある柔らかいベルトが体に優しくフィットします。
- 鎖骨から大胸筋へかかる圧力を約30%軽減
- 雨の日や薄暗い夕方でもドライバーの注意を引き安全・安心
- 大容量で整理整頓しやすい
素材 | クラリーノエフ |
重さ | 約1,230g |
カラー | プラチナホワイト×アクア、ラベンダー×アクア、ベビーピンク×アクア、ミントグリーン×ラベンダー、ペールラベンダー×アクア、ルミナスイエロー×ペールラベンダー |
価格 | 66,660円(税込) |
7万~9万円台の女の子向けランドセル:【村瀬鞄行】匠レザー

村瀬鞄行では、ランドセルを背負うことで子どもたちにかかる負担を軽減するため、メモリーフォームをはじめとする体感質量を軽減する機能を採用しています。パーツごとに、いちから素材・形状を見直し、パーツ点数の削減を行うことで、従来よりも軽量でスタイリッシュなランドセルを実現しました。
- 軽量化・低コスト化により、現代のニーズに合わせたデザインを実現
- しっかりした厚みのメモリーフォームで重さが分散
- ぶつけやすい、角の大マチ下部にも芯材を追加して補強
素材 | 牛革ストロング |
重さ | 約1,490g |
カラー | アカ、ピンクフレンチ、キャメル、ブラウン、ペールイエロー、ペールブルー、ペールラベンダー、ミントグリーン、グレー |
価格 | 99,000円(税込) |
ランドセルの価格についてのよくある質問
ランドセルの価格についてよくある質問とその答えをまとめました。
- 2026年4月のランドセル購入金額の予想相場は?
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2025年4月の平均が60,000円弱だったことを踏まえると、恐らく2026年は60,000円台前半になるのではと予想されます。大手メーカーでも、60,000~70,000円台のランドセルのラインナップが充実している傾向にあります。
- ランドセルの価格が安いと子どもがいじめられる?
-
ランドセルの価格が原因でいじめられるようなことは基本的にありません。子どもがほかの子のランドセルを見て値段がわかるようなことはまずありません。ただし、親の会話を聞いて、その影響で他人のランドセルをバカにする可能性はあります。そのため、ランドセルの価格については子どもの前で話さないようにしましょう。
- ランドセルのおすすめの価格帯は?
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60,000~80,000円台のランドセルは、デザインや色のバリエーションも豊富で機能性が充実しているものがおおいです。選択肢がかなり多いので、お子さんが気に入るランドセルがきっと見つかるはずです。
ランドセルの相場価格についてのまとめ
ランドセルの相場価格についてまとめました。
- 10,000~20,000円台のランドセルは耐久性や機能性が十分でない可能性がある
- 30,000~40,000円台のランドセルは国内生産ならば耐久性にはほぼ問題なし
- 50,000~60,000円台のランドセルは機能性が充実しており、バリエーションも豊富
- 70,000~90,000円台のランドセルは牛革やコードバンのものが多い
- 100,000円以上の高級ランドセルは高品質だが重量が重い傾向にある
ランドセルの購入価格は50,000~60,000円台のものが主流です。平均購入価格は年々、増加傾向にあるため、恐らく今後は60,000~70,000円台が主流になっていくかもしれません。
この価格帯ならば機能性や耐久性も十分で、デザインやカラーバリエーションも豊富なので、お子さんが気に入ったランドセルを見つけやすいです。
もちろん価格だけでなく、背負いやすさや安全面を考慮した上で、お子さんが気に入ったランドセルを選びましょう。
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